非小細胞肺がんとは?

私たちの身体を形作っている細胞は、通常、正しいタイミングで増殖しますが、この増殖のしくみが何らかの理由で正常に働かなくなると、がんが生じてしまいます。この目に見えない小さながん細胞が増殖し続けると、レントゲンやCTなどの画像検査でもわかるくらいの大きさのしこり(腫瘍)となり、最終的には正常な臓器の働きを邪魔してしまいます。

肺がんには、いくつかタイプがありますが、その中でも「非小細胞肺がん」と呼ばれる種類の肺がんが、最も患者数の多い肺がんとして知られています。

 

非小細胞肺がんの治療について

非小細胞肺がんの治療法は、肺がんの特徴によって異なります。細胞傷害性抗がん剤と呼ばれる、古くから使われているお薬による治療は今もなお重要ですが、最近では「分子標的治療薬」と呼ばれる新しいお薬が登場しました。細胞傷害性抗がん剤は増殖中の細胞であれば、がん細胞と正常細胞を区別することなく攻撃します。対して新しい分子標的治療薬はがん細胞の中に存在する特定の分子を認識することで、がん細胞を攻撃しようとします。副作用は細胞傷害性抗がん剤と分子標的治療薬のどちらでも起こりますが、作用するしくみが異なるため、多くの場合、副作用の種類は異なります。

がん細胞の特徴(がん細胞に存在する特定の分子)は、がんの種類や個人によって異なるため、分子標的治療薬は一部のがん患者さんのみに有効です。現在のがん治療では、多くの分子標的治療薬を使用できますが、患者さんにとって有効かどうかを判断するため、腫瘍組織を採取してその性質を調べます。このように分子標的治療薬は、患者さんごとに「個別化」されたがん治療を可能にしました。